2026-08-26

共用部照明のLED化を検討するうえで、知っておきたい大きな変化があります。
水銀に関する国際的な規制を受け、日本でも一般照明用の蛍光ランプは種類ごとに段階的に製造・輸出入が禁止され、2027年末までにすべての一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入が終了する予定です。
現時点における主なスケジュールは以下となっています。
・電球形蛍光ランプ:2026年から順次
・コンパクト形蛍光ランプ:2027年から
・直管形・環形蛍光ランプ:2027~2028年にかけて
これは、現在使用している蛍光灯がすぐに使用できなくなるという意味ではありません。
規制後も現在使用している蛍光灯を使い続けることや、在庫品を購入・使用することは可能です。
しかし、新たな製造・輸入が終了することで、今後は種類によって交換用蛍光ランプが入手しにくくなったり、価格が上昇したりする可能性も考えられます。
そのため賃貸マンションでは「蛍光灯が切れてから1本ずつ対応する」のか?「今後の維持管理まで考えて計画的にLED化する」のか?を検討する時期に来ています。
特に共用廊下や階段などに多くの蛍光灯を使用しているマンションでは、故障するたびに個別交換を続けるよりも、一定のタイミングでLED照明へ切り替えた方が、将来的な管理負担を軽減できる場合があります。
また、照明器具自体が長期間使用されている場合には、LEDランプだけを交換するのではなく、器具本体ごとLED照明へ更新する方法もあります。
「まだ点灯しているから交換しなくてよい」と考えるだけではなく、蛍光灯の製造終了を見据えて、今後5年、10年の照明管理をどうするかを考えることが大切です。
賃貸マンション・アパートを所有されているオーナー様から、
「共用部の照明をLEDに交換した方がいいですか?」
「まだ点灯している照明まで交換する必要がありますか?」
「LED化すると、実際どのくらいメリットがあるのでしょうか?」
といったご相談をいただくことがあります。
共用部照明のLED化というと「電気代を安くするための工事」というイメージがありますが、賃貸マンションではそれ以外にもさまざまなメリットがあります。一方で、建物によって照明器具の種類や設置台数、非常用照明の有無などが異なるため、単純に「1台いくら」で判断するのは難しい工事でもあります。
今回は、賃貸マンションの共用部照明をLED化するメリットと、工事費用を考える際のポイントをご紹介します。
1.共用部照明のLED化で電気使用量を抑えられる
共用廊下、階段、エントランス、駐輪場、外灯など、賃貸マンションには多くの共用部照明があります。
特に夜間に長時間点灯している照明は、1台あたりの消費電力が小さくても、建物全体・年間で考えると一定の電気代がかかりますが、LED照明へ変更することで消費電力を抑えられる可能性があり、設置台数が多いマンションほど効果も大きくなります。
大切なのは「LEDにすると安くなる」だけではなく、「現在の年間電気代に対して、工事費を何年程度で回収できるのか」という視点で考えることです。
2.電球・蛍光灯交換などの管理負担を減らせる
共用部照明は、切れるたびに交換作業が必要になります。
高所や階段など、設置場所によってはオーナー様や管理担当者が簡単に交換できないケースもあります。
その都度、
・交換する照明の確認
・器具やランプの手配
・作業員の訪問
・高所作業
などが必要になれば、ランプそのものの金額以上に維持管理コストがかかります。
LED化を考える際には、電気代だけではなく、今後の交換回数や管理の手間を減らせることもメリットとして考えてみましょう。
3.共用部を明るくし、建物の印象を改善できる
共用廊下やエントランスが暗いと、実際の建物以上に古い印象を与えてしまうことがあります。
特に築年数が経過した賃貸マンションでは、
・照明の色が場所によって違う
・器具自体が古くなっている
・照度が十分でない
・照明カバーが変色している
といったこともあります。
照明器具を更新し、建物全体の明るさや色味を整えることで、共用部の印象が変わる場合があります。
入居希望者が内覧するとき、最初に目にするのは室内ではなく、建物外観やエントランス、廊下、階段などの共用部です。
LED化を単なる設備交換ではなく建物の印象改善の一つとして考えることもできます。
4.防犯・安全面の改善にもつながる
暗い廊下や階段、駐輪場などは、入居者に不安を感じさせることがあります。
適切な明るさを確保することで、
・階段や段差を確認しやすくする
・夜間の通行時の安心感を高める
・駐輪場やゴミ置場などの視認性を改善する
といった効果が期待できます。
ただし、「明るければ明るいほどよい」というものではありません。
周辺住宅への光の影響や、設置場所に適した照度なども考えながら器具を選ぶことが大切です。
5.LED化では「非常用照明」の確認が重要
賃貸マンションの照明をLED化するとき、特に注意したいのが非常用照明です。
一見すると通常の照明と同じように見えても、停電や災害時などに必要な機能を持つ器具が設置されている場合があります。
こうした照明については、単純に安価なLED器具へ交換すればよいわけではありません。
建物や設置場所に必要な法令上の要件、既存設備の用途などを確認したうえで、適切な器具を選定する必要があります。
そのため、LED化の見積りを比較するときには、
「一般照明が何台、非常用照明などが何台含まれているのか」
を確認することが重要です。
非常用照明を多く含む建物では、一般的なLED交換より工事金額が高くなる場合があります。
6.LED化の費用は「器具代」だけで比較しない
LED化の見積書を見ると、どうしても器具1台あたりの価格に目が向きます。
しかし、実際の工事には、
・LED照明器具代
・既存器具の撤去
・新しい器具の取付工事
・配線などの調整
・既存器具の処分
・高所作業
・必要に応じた非常用照明などの対応
といった費用が含まれます。
また、メーカーや器具のグレードによっても金額は変わります。
そのため、
「1台いくらか」だけではなく、「必要な性能を満たしたうえで、工事全体として適正な価格か」
という視点で比較することをおすすめします。
7.メーカーを変えることで費用を抑えられる場合もある
照明器具にはさまざまなメーカーがあります。
特定メーカーの商品を指定すると安心感がある一方、建物や設置場所によっては、メーカー指定を外して必要な性能を満たす器具を選ぶことで、費用を抑えられる場合があります。
例えば見積りを、
①メーカーや仕様を重視した標準プラン
②必要な性能を確保しながら価格を抑えたコスト重視プラン
の2種類で比較してみる方法もあります。
ただし、非常用照明など法令上必要な性能が定められている設備については、価格だけで商品を選ばず、必要な基準を満たしているかを専門業者に確認することが重要です。
8.「全部交換」と「必要箇所だけ交換」のどちらがよい?
まだ使用できる照明まで一度に交換するべきか迷うオーナー様もいらっしゃいます。
これは建物の状況によって判断が異なります。
一括交換には、
・照明の色やデザインを統一できる
・何度も工事を行う必要がなくなる
・将来の維持管理をしやすくなる
というメリットがあります。
一方で、使用できる器具を残しながら、必要な箇所から順番に更新した方が初期投資を抑えられるケースもあります。
「どちらが安いか」ではなく、「今後何年間この建物を所有する予定なのか」まで含めて考えることが大切です。
9.LED化を単独で考えず、今後の修繕計画と一緒に考える
築年数が経過したマンションでは、照明以外にも、
・外壁
・防水
・給排水設備
・消防設備
・インターホン
・エレベーター
・共用部の美装
など、今後さまざまな修繕が必要になる可能性があります。
そのため、LED化だけに予算を使うのではなく、
「建物全体の修繕の中で、照明更新の優先順位はどの程度なのか」
を考えることも重要です。
例えば、安全面で早急に対応すべき工事がある場合には、そちらを優先した方がよいケースもあります。
限られた修繕予算をどこに使うかという視点から判断しましょう。
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LED化は「工事金額」と「今後のメリット」をセットで考える
共用部照明のLED化を検討するときには、
・電気代の削減
+交換・管理負担の軽減
+共用部の印象改善
+安全性
+今後の維持管理
まで含めて考えることが大切です。
そして見積りについても、単純に一番安い会社を選ぶのではなく、
「必要な性能を確保したうえで、適切な器具・工事内容・価格になっているか」
を確認することをおすすめします。
名古屋で賃貸マンションのLED化をご検討のオーナー様へ
株式会社東海会館では、名古屋を中心に賃貸マンション・アパートの管理、建物メンテナンス、修繕工事などを行っています。
共用部照明のLED化についても、単に照明器具を交換するだけではなく、
「どこまで交換する必要があるのか」
「費用を抑える方法はないか」
「非常用照明など必要な性能を確保できているか」
「今後の修繕計画の中で、今実施するべきか」
といった点をオーナー様と一緒に考えることを大切にしています。
メーカーや仕様にこだわったプランだけでなく、必要な性能を確保しながら費用を抑える方法についても検討します。
「他社からLED化の見積りをもらったが、金額が適正なのか分からない」
「非常用照明が含まれていて見積りが高くなっている」
「建物全部をLED化するべきか迷っている」
という段階でも構いません。
名古屋で賃貸マンション・アパートの共用部照明や修繕についてお悩みでしたら、お気軽に株式会社東海会館までご相談ください。
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よくあるご質問
Q.共用部照明はすべて一度にLEDへ交換した方がよいですか?
必ずしも一括交換が最適とは限りません。器具の状態、設置台数、工事費、今後の保有期間などを確認し、一括交換と段階的な交換を比較して判断することをおすすめします。
Q.非常用照明も安いLED器具へ変更できますか?
非常用照明などについては、必要な法令上の要件や設置条件を確認する必要があります。価格だけで選ぶのではなく、必要な性能を満たす器具の中からコストを比較することが重要です。
Q.他社のLED工事見積りについて相談できますか?
見積書の器具、台数、工事内容などを確認することで、比較すべきポイントを整理できる場合があります。金額だけでなく、器具の仕様や工事範囲まで含めて比較することをおすすめします。